マッサージに行けば行くほど、肩はこりやすくなる

2020.04.09 カテゴリ：筋骨格系：筋繊維　筋膜　筋肉

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マッサージに行けば行くほど、肩はこりやすくなる

私はよく、マッサージは心地良いですが、その場限りなもので治っているわけではないんですよ。とお話しています。

今回は、なぜマッサージで肩こりが治らないのか。をとてもわかりやすく書かれている

揉まない　押さない　引っ張らない　肩こりは10秒で治る　佐藤青児[著]

の内容を一部シェアしたいと思います。

マッサージに行けば行くほど、肩はこりやすくなる

局所的に揉んだり押したりしても、肩こりは治らない━━

そう言われても、肩がこっているときは、思い切りギュウギュウ、グリグリと揉んだり押したりしたくなるものですよね。

僕も、かつてはマッサージに通って「気持ちいいな～」と思っていたので、気持ちはよくわかります。

マッサージをすると、痛いけれど気持ちいい、いわゆる「イタ気持ちいい」という感覚がありますよね。

実は、このときパンパンに張った筋肉の「筋線維」が断裂しているのです。

筋肉は、細い繊維が束になったソーセージのようなもので、両端が細くなっています。

そのソーセージの皮に当たるのが筋膜という袋状の膜です。筋膜におおわれた筋肉は、何本か束ねられて、さらに大きな筋膜におおわれています。

筋肉の動きが悪くなると、老廃物がたまってパンパンに張り、内圧が高くなって筋
膜がピーンと張り詰めた状態になります。そこへ揉んだり押したりといった力が加わると、筋膜はピリピリと細かく破れ、さらに筋線維も断裂します。

硬いステーキ肉を焼く前には、バンバン叩いたり揉んだり引っ張ったりして、柔らかくしますよね。

肩を揉んだり押したりするのは、同じことを人体で行なっているわけです。

筋線維を断裂させれば、当然お肉は柔らかくなりますが、生身の僕たちの体の場合はどうなるのでしょうか？

肩こりの痛みは、実は筋肉じたいではなく、筋膜から発生しています。

パンパンに張った筋肉が折れ曲がって筋膜がグーッと引き伸ばされたとき、あるいは外部からの刺激でピリピリと破けたとき、末梢神経が発した発痛物質(痛みのもと)を筋膜にある神経末端の受容体が受け取り、電気信号となって脳に伝達するのです。

筋線維や細かい筋膜が破れると、内圧が低くなり、筋肉が少し柔らかくなります。

筋膜が破れ、内圧が低くなると、パンパンに張っていた筋肉が解放されます。

これが痛いけれど気持ちいい、「イタ気持ちいい」という感覚を生み出しているのです。

でも、実際は筋膜と筋線維が損傷しているのですから、痛みが残ります。マッサージをした翌日に痛みが出る、いわゆる「揉み返し」があるのは、組織が損傷しているからです。

調理用のお肉とは違い、生きた人間の組織は、傷ついたら、そこが修復再生されます。

ただし、

断裂した筋線維が再生するときは、以前よりも硬くなります。

つまり、

マッサージをすればするほど、肩の筋肉はどんどんガチガチになってしまうのです。

さらに言えば、筋膜が裂けると、破けたところから筋肉がはみ出して、元に戻らなくなる可能性があります。

こうなると、慢性的な痛みにつながってしまいます。

五十肩だと思って悩んでいたら、実は筋膜の破れが原因だった、という例もあります。

筋膜が裂けると激痛が走ります。裂けた部分により圧力がかかり、圧力がかかったところはなかなか修復されません。

マッサージをしても肩こりが解消しない理由が、これでわかっていただけたでしょうか？

解消しないどころか、余計にひどくなる可能性があるのですから、よほど注意が必要です。

※肩こりは10秒で治る佐藤青児[著]から引用しました。

いかがでしょうか？つまり揉めばもむほど筋肉はゆるむどころか逆にかたくなっていくことがわかります。

以前わたしもこのような記事を書きました。

［強いマッサージじゃないと満足しない方へ。］

これは本当です。ほとんどの方が強いマッサージをすれば治ると考えていらっしゃいますが

強いマッサージは“治った気になる”だけであって、逆に慢性的なコリへと悪化させている場合がほとんどです。

当院ではそういった、こりかたまった筋肉を｢脳・神経系｣の誤作動に注目した施術で調整することによって根本的に筋肉をゆるめています。

バランスが整うと、筋肉のコリや痛みが軽減・消失していきます。

それでもすぐに肩がこる方や、ぶり返す方は心理的ストレスが影響していることが多いです。

その場合、無意識(心の奥底)と顕在意識(表の心)のズレをすりあわせる必要があります。

これは、心身条件反射療法や音叉メソッドの施術で調整します。

マッサージへ行っても改善しない方、お気軽にご相談ください。